Circle ◯ en
2022年10月20日 〜10月30日
会場 neutral(京都市北区)
人生って脈絡のない出来事の
連続だと思うんです
それが何であるかは
実はそんなに重要なことではなくて
その繰り返しや重なりが必要だから
僕らは延々と脈絡のないことを
繰り返すのです
neutral 北嶋竜樹
01
The process of the cycle of life from birth to death is regarded as one result of " bearing fruit", and the red fruit is peeled off from the branches and eaten to express the cycle and universality of life.
Earth / heavy / sweet (universal)
Viburnum / Satsuma potato / Beet / Pumpkin
02
Some elements are mixed and imitated in a clean thing without "injury".
Experience that the contour can be felt by taste and smell even if it is not visible.
Water / oil / salt (clean)
Kelp / Kanpyo / Soybean / Pinus parviflora
03 空想と憂鬱の中で
「物憂げな顔したってだめだよ、
君の魂胆なんて全部透けて見えてるんだから」
「どうしてそんなことがわかるってんだ」
苛立ちと共に僕はそう言ったあと
少しばかり噛みついてやろうとも思ったけれど
やっぱりどうにも思考が追いつかなかった
ボードレールやマラルメに思いを馳せ
あるいは荷風や谷崎のように耽美な
大正文学にどっぷりと浸かっていたって
紡ぐ言葉はまるで駄目
散文になり、気は散り散り
全く味のしなくなったガムを
延々と噛み続けているような気分で
抜け出せないデカダンスな日々に
僕はそろそろ耐えられなくなってきていた
「まったくだぜこんな毎日は」
唐津焼刷毛目銘々皿:村山健太郎
04 夜の運び屋
すぅーっと息を吸い込んで
僕は深く溜めた息をゆっくりと吐きだした
やっぱりそうだ
君っていい匂いだよね
なんとなく気づいていたけど
近づくたびについふらふらっと
ついて行きたくなる
けどさ 君はいっつもどこにいるかわかんないし
急ににいなくなるし
気ままなやつだよな
まぁ、嫌いじゃないけど
瀬戸本業窯六寸鉢 :六代目 水野半次郎
05 ( ´_ゝ`) ٩(`ω´)و (>_<)
え?絵文字?顔文字?一緒じゃないの?
なんだか知らないけどさ
今どき使うのはおじさんだけっていうじゃない
別にいいじゃないかほっといてくれよ笑
古常滑山茶碗:鎌倉時代
06 突然の来訪者
君はいつもそうだ
何の連絡もなしにやってきては
わめき散らして、引っ掻き回して
散々暴れ回ったあと
何事もなかったように帰っていく
ほんと困ったやつだよ
縁布着拭漆平皿:大正時代
ジョワジー・ル・ロワ デザートプレート:1880年代(フランス)
07 空を泳ぐ魚たち
海じゃないのに海みたい
山じゃないのに山みたい
奥があるのに奥がなくて
するするとすり抜けては
気がつけばいなくなる
ねぇ 次はいつ会える?
高麗青磁 大鉢:14世紀頃 内折縁灰釉片口:戦前頃
08 かわいいこ
呼んでも来ないし、近寄ったら逃げるのに
時折り気まま愛想ふりまいてさ
気が済んだらまたいなくなる
なんなのさ全くもう
はっきりと申し上げますよ
君はずるいと思います
茶拭漆目弾き塗菓子椀:江戸時代